ライトを通じた近代建築の成立過程の描き直し。藤村龍至評「フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」
20世紀を代表する建築家のひとり、フランク・ロイド・ライト(1867〜1959)の回顧展「帝国ホテル二代目本館100周年 フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」が、豊田市美術館を皮切りに、パナソニック美術館、青森県立美術館で開催されている。1990年代の日本国内で開催されてきたライト展と今回の展示では、その評価はどのように変化したのだろうか。また、ライトの建築がどのように「世界を結ぶ」のだろうか。その先進的な思想や高層建築時代の到来を予感させるようなタワーへの構想、そしてル・コルビュジエやミース・ファン・デル・ローエ、アントニオ・ガウディといった建築家と比較しながら、藤村龍至が論じる。
2024.4.18